二股を機に今後の付き合いを考え直すようになりつつあり、別れることも想定しながら2人の関係を振り返った和美さん。彼と何度も話し合いを重ねた末、「
やっぱり俺は和美がいないと生きていけない」という言葉を機に、改めて結婚に向け準備をしていくことに決めました。
「私がいないと…と言われると母性がくすぐられるといいますか、放っておけない仕方ない人なんだ。この人は私が守っていかなきゃと考えてしまったんですよね」
別れられない葛藤を抱えながらも2人の関係について前向きに考えていくなかで、彼女は更に驚愕の事実を知ることとなります。
当時、彼氏は正社員になるために転職活動をしていると言っていたのですが、実はそれが真っ赤なウソ。転職活動をせず、親の年金でなんとか生活していたのです。さすがにここで見切りをつけるかと思いきや、和美さんの場合は逆でした。そのとき彼女は「このままでは彼は本当にダメになる!」と強く思い、お金や転職活動の仕方など徹底的に仕込んだそうです。……一体なぜ、彼を見捨てずにそこまで尽くせるのでしょうか?
「
“だめんず”という言葉はメジャーになっていますけど、そういう自分の悪い部分もさらけ出して初めて、人間関係って構築されるんじゃないかと思うんです。もちろん彼の意味不明な行動や言動に腹が立つ時もありますよ。でもそうやって彼は、私に色んな感情を教えてくれます。それって幸せなことなのではないでしょうか」
世間で“だめんず”と言われるような彼の行動さえも、プラスに捉える彼女。周りが何と言おうと、本人の気持ちが前向きであればそれが「幸せ」なのかもしれません。
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シリーズ「私がそれでも彼と別れないワケ」―
<文/大庭スミ>
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