空港まで迎えに来てくれた彼に飛びつき、タクシーで彼が予約してくれたホテルまで向かったのですが、2週間ぶりの逢瀬で積もる話で盛り上がり、ホテルに到着し荷物を置きにホテルにチェックイン……とその時、
スーツケースをタクシーのトランクに忘れたことに気づきます。

彼はスーツケースが戻ってくるよう手を尽くしてくれましたが、日本とは合理が違うここは中国の上海、“忘れた荷物が出てくることはまずない”とのことで、呆然とする私。デート服も、勝負下着も、スキンケアも、彼へのお土産も、何もかもが入っていたのに……(泣)。
自分の過失とはいえ、涙ぐむ私の頭をなで「元気出して、僕がなんとかするから」と、高価な物ではないですが、
代わりのスーツケースと2日分の服・下着・化粧品等を買ってくれた彼の優しさには感動しました。これはいよいよ真剣交際か!?と思った矢先に、残念な展開が待っていたのです――。
彼は、“日本ではできない体験をしたい”という私のリクエストに応えるべく、主要な観光スポットをまわり、
カエルやザリガニ等の日本では食べられない現地のグルメに連れてってくれ、夢のような時間をくれました。
こんなに色々してくれるなんて……私は、彼が“
私に好意がある”と図々しくも確信して、この上海旅行で関係をハッキリさせると決めていました。
シャイで真面目な彼からは期待できないので、初日の夜にお酒をいっぱい飲んで勢いに任せて告白しようと考えていたのですが、緊張と酔い過ぎでできず……それでも「
1人で寝たくない」と駄々をこね、自分の家に帰ろうとした彼をホテルまで連れ込んだものの、
お互い酔い過ぎて撃沈し、何もないまま爆睡してしまいます。