毒親のせいで貯金も彼氏も失った…32歳女性の苦悩
自分には何の落ち度がなくても周囲の人間によって転落の道へと引きずり込まれることがあります。
「両親のせいで貯金をほとんど失い、結婚を約束していた彼氏も私のもとから去りました。両親には育ててくれた恩はありますけど、今は恨みしかないです」
険しい表情でそう話すのは、山本志津香さん(仮名・32歳/通信関連会社)。一体、何があったのでしょうか?
「実家は建築関係の仕事を自営業でやっていたんですけど、年々売り上げが落ちて借金の返済にも困るようになった時点で泣きつかれたんです。厳しいとは聞いていましたが、そこまでとは思っていなくて……。
ウチはひとりっ子で頼れる兄弟もいないため、結局貯金していたほぼ全額の350万円が借金の返済で消えてしまいました」
しかし、それだけでは完済にはほど遠く、今も毎月8万円の仕送りを続けているとのこと。年間だと96万円になり、彼女の年収380万円のおよそ25%。大きな負担になっているのは言うまでもありません。
「返済のために実家を処分するのは嫌だとゴネるし、父親は『子供なら助けるのが当たり前』とお礼やお詫びの一言すらない。
しかも、私の事情なんてまったくお構いなし。『お前の名前でローンを組んでくれないか?』と言われたときは耳を疑いました。
一緒に住んでいるときは普通の親だと思っていたけど、こんなことを当たり前のように頼むなんて本当に情けない。でも、こんな人でも一応親ですし、見捨てることができなかったんです」
ところが、その甘さがさらなる悲劇を生んでしまいます。志津香さんが交際中の3歳年上の恋人に両親が接触。なんと彼からお金を借りようとしたのです。
「突然、彼から別れを告げられました。理由を尋ねたら『君の両親から金を貸してほしいと頼まれた。正直、あの人たちと付き合っていく自信が僕にはない。ごめん』って。
父は彼に失礼なことを言いそうな気がしたので、お母さんにだけ紹介したのですが会ったことを伝えてしまったらしく、こんなことになったみたいです。いくらなんでもここまでやるとは思っていなかったので、両親には本当に裏切られた気分でした」
最近、別の男性からアプローチを受けているそうですが、この一件がネックになって交際に踏み切ることができずにいるとか。
「あの両親がいる限り、絶縁でもしないと結婚は無理だと感じました。けど、もう30代だし、これを逃すと次のチャンスがいつ来るか分からないという不安もあります。だからといって結婚は難しそうだし……と答えが出ないところでグルグルと悩んでしまうんです」
志津香さんによれば、両親には娘に迷惑をかけないようにするとの気遣いが一切ないそうで、老後も彼女に面倒を見てもらう気マンマンでいるといいます。
これが友人なら付き合いを止めればいいですが、親や兄弟など血のつながった相手だと縁を切るのも簡単ではないようです。
両親に泣きつかれ、貯金350万円を借金返済に
恋人から突然の別れ。原因は両親だった
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