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Vol.13-2 離婚した僕に愛犬が教えてくれたこと「泣いて犬に謝りました」

結婚して良かったし、離婚して良かった

「破綻はしましたが、由香との結婚生活がなければ、僕は今でも自分のストレスを他人への攻撃でしか解消できない人間だったでしょう。雨が降れば不機嫌になる人間だったでしょう。由香にはとても申し訳ないことをしましたが、あの結婚生活は無駄ではありませんでした。由香と結婚して良かったし、離婚して良かった。離婚したことで、人間がなんのために生きているのか、おぼろげながらわかったような気がします」 ぼくたちの離婚 Vol.13 #2 片山さんは帰り際、パートナーが妊娠中だと教えてくれた。 「子育てほど思い通りにならないことなんて、ありませんよね。僕なりに覚悟はしています。妻や生まれてくる子供と毎日一緒にいられるのなら、それ以上望むことはありません。僕はこの幸せを、絶対に手放したくない」  人は変わる。無駄な結婚も無駄な離婚もない。片山さんは自らの人生でそれらを証明して見せたのだ。取材をはじめた時、片山さんの鼻先にうっすらにじんでいた汗は、いつの間にか乾いていた。 ※本連載が2019年11月に角川新書『ぼくたちの離婚』として書籍化!書籍にはウェブ版にないエピソードのほか、メンヘラ妻に苦しめれた男性2人の“地獄対談”も収録されています。男性13人の離婚のカタチから、2010年代の結婚が見えてくる――。 <文/稲田豊史 イラスト/大橋裕之 取材協力/バツイチ会> ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
稲田豊史
編集者/ライター。1974年生まれ。映画配給会社、出版社を経て2013年よりフリーランス。著書に『映画を早送りで観る人たち』(光文社新書)、『オトメゴコロスタディーズ』(サイゾー)『ぼくたちの離婚』(角川新書)、コミック『ぼくたちの離婚1~2』(漫画:雨群、集英社)(漫画:雨群、集英社)、『ドラがたり のび太系男子と藤子・F・不二雄の時代』(PLANETS)、『セーラームーン世代の社会論』(すばる舎リンケージ)がある。【WEB】inadatoyoshi.com 【Twitter】@Yutaka_Kasuga
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