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モデル女性、番組企画でおじさんとキスさせられて号泣。過激さに走るネット配信

 YouTubeやネットTVなどの配信動画では、地上波テレビでは放送できないような内容も発信できてしまうため、その過激さで炎上することもあります。
テレビ番組撮影、You Tube動画ネット番組、カメラ

写真はイメージです(以下同じ)

 そういった動画サービスにも、出演者には事務所がついており、時にはやりたくない仕事を事務所から強要されることも。モデルやインフルエンサーなどの一見華やかそうに見える業種でも、パワハラやセクハラは存在するのです。

地元じゃ可愛かったけど…芸能の世界じゃ自信が持てない女性

 今回セクハラ被害について話してくれたのは、モデルとして動画や深夜テレビにも出演する谷田あかりさん(仮名・22歳)。 「高校を卒業してから、インフルエンサーやフリーモデルとして活動しています。  配信動画を中心に、地上波にも出演させていただくこともありますが、私くらいのレベルのインフルエンサーなんていくらでもいますし、もらった仕事はほとんど断らずに出ています。一応インフルエンサー事務所に所属しているので、仕事はマネージャーが取ってきてくれています。  地元ではカワイイと言われることが多かったですが、芸能の業界では“中の下”より下の私。外見もそこそこでしかないのに、トークもすごく得意なわけでもないので、最近はけっこうカラダを張る仕事が増えてきたのがちょっとツライです。  ネットの配信動画だと地上波よりも発言がセクハラっぽいものも多くて、まだ慣れないところも多いですね」 社内でのセクハラ

潜入系の企画で、知らないおじさんにファーストキスを奪われて

 ネット配信動画の世界では過激さも一つの味となっており、その”過激度”で人気を争うようなものもあります。まだ芸能人のタマゴのような売れていないタレントたちにとっては、出演は、チャンスにつながるかも…とは思いつつもツラいハードルを課されているのが実態。  谷田さんもそんな過激系動画の企画の中で、耐えられないセクハラを経験したそうです。 「あるネット配信動画の撮影現場での出来事でした。港区のパーティー現場に潜入する企画で、作り込みではなく、素人の方たちの実際のパーティに潜入するもの。  参加者の方たちはお酒も入っており、ボディタッチも多かったため、私も何回かかトイレに立ちながらも、やっぱり嫌で根を上げていたところでした。  けれども動画としては過激な方が映えるため、パーティーはどんどん激しくなっていき、それに合わせて私も多少乱れるようにとスタッフから指示されました。実際は恋愛経験が全くなく、キスもしたことがないのに……  仕事だから、と自分に言い聞かせ、私も酒をあおりました。そして、あるお金持ちのおじさんから“キスしてくれたら、この場で5万円あげる”と言われました。私は一度断りましたが、プロデューサーからは“GO”との指示が」  本人が拒否しているのにひどいですね。その後も耳を舐められたり、太ももを触られたりとセクハラが続いたそうです。 芸能界のセクハラ

帰りのタクシーで号泣した

「とうとう私は企画のために、知らないおじさんとキスをしてしまいました。ファーストキスでしたが、あまりよく覚えていません。  プロデューサーからはよくがんばった、と褒められましたが、おじさんからもらった5万円は、本人に返されました。おじさんの方も“動画のためにやってあげた”ということだそうです。  仕事が終わってから、私は帰りのタクシーでわんわん泣きました。こうまでして自分が何になりたいのか、わからなくなってしまいました」  番組のためにカラダを張った結果、人気が出たり、次の仕事につながったりすることもあるので、過激なことをやらせたい事務所が、番組制作サイドにOKだと伝えていたのでしょう。そのため番組スタッフから強要されたとして公表しにくいものかもしれませんが…業界・職場ぐるみのセクハラといえるのではないでしょうか?  仕事のOKとNGのラインは、事務所の可否だけでなく、タレント本人の意思も込みできちんと事前確認されれば、このような悲しみも生まれないのではないでしょうか。 ―シリーズ「ブラックな職場がしんどい」― <文/ミクニシオリ イラスト/とあるアラ子>
ミクニシオリ
1992年生まれ・フリーライター。ファッション誌編集に携わったのち、2017年からライター・編集者として独立。週刊誌やWEBメディアに恋愛考察記事を寄稿しながら、一般人取材も多く行うノンフィクションライター。ナイトワークや貧困に関する取材も多く行っている。自身のSNSでは恋愛・性愛に関するカウンセリングも行う。Twitter:@oohrin
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