女性を車につれこむセクハラ課長に「もう限界!」見かねた同僚の“勇気ある行動”
女性は嫌がっているのに、立場を利用して個人的な時間を執拗(しつよう)に求める男性。
中西裕太さん(仮名・37歳)は、自分の部署に入ってきた派遣社員の女性が別のフロアの課長からセクシャルハラスメントの被害にあっているのを知り、思い切って社長に“告発”しました。
「同じ会社の人間として本当に恥ずかしい」
と話す中西さんですが、社長に事実を伝えることに怯(ひる)んだのも事実だそうです。
「俺の立場が悪くなるかもとか、やっぱり考えました。
でも、これを放置したら別の女性も同じ被害にあうかもしれないし、何よりその派遣社員の女性を放っておくことができませんでした」
「今も告発を後悔していない」ときっぱりと顔をあげる中西さんに、当時の様子を教えてもらいました。
中西さんが勤めるのは、IT系の中小企業。人手不足で大変だったとき、派遣社員として部署にやってきたのがA子さん(29歳)でした。
「勉強熱心で、わからないことはすぐに聞いてくれるし修正も早いし、安心して仕事を任せることができました」
メンバーとのコミュニケーションもスムーズに取れて、あっという間に部署に馴染んでくれたA子さん。中西さんは直接指示を出す立場として、「一番会話をしていた」と振り返ります。
そのA子さんに変化があったのは、配置されて2ヶ月ほど経った頃。
中西さんが廊下にある給湯室に向かうと、なかでは別のフロアで働く男性課長とA子さんがふたりきりで話していました。
「この人がどうしてここに?」
中西さんが不審に思ったのは、普段めったにこのフロアに来ることがないのにその課長が給湯室にいることと、A子さんが困ったような顔をしていたこと、ふたりの距離が「妙に近いな」と感じたことです。
「失礼します」
と慌てたように出ていくA子さんの様子が気になり、中西さんは後でこっそりと「何かあったの?」と尋ねたそうです。
困惑したような表情でしばらく黙っていたA子さんでしたが、意を決したように
「実は、この間からあの人にずっと食事に誘われているんです。
そういうことはできませんと断っているのですが、『みんなには黙っていればいい』とかさっきも言われて、もう行くしかないのかなって……」
と打ち明けてくれました。
新しく入ってきた派遣社員の女性
そのA子さんに変化があったのは、配置されて2ヶ月ほど経った頃。
中西さんが廊下にある給湯室に向かうと、なかでは別のフロアで働く男性課長とA子さんがふたりきりで話していました。
「この人がどうしてここに?」
中西さんが不審に思ったのは、普段めったにこのフロアに来ることがないのにその課長が給湯室にいることと、A子さんが困ったような顔をしていたこと、ふたりの距離が「妙に近いな」と感じたことです。



