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「わたナギ」の結婚オチに賛否、「気持ち悪い」の声があがった理由

 人気ドラマ『わたしの家政夫ナギサさん』(TBS系列)の最終回が9月1日放送されました。
 本作は、製薬会社の仕事に一生懸命だけど家事と恋愛は苦手な独身女性の主人公・相原メイ(多部未華子)が、おじさん家政夫・鴨野ナギサ(大森南朋)を雇うことから巻き起こるラブコメディ。四ツ原フリコによる漫画『家政夫のナギサさん』を原作としています。  好感度の高いヒロイン・メイや“癒し系”のナギサさんが回を追うごとに人気を集め、最終回の平均世帯視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)は19・6%で右肩上がりの好成績をおさめました。  最終回では、ナギサさんの家政夫としての契約が終了すると知ったメイが突然プロポーズし、4日間のトライアル結婚生活を開始。その中では紆余曲折ありましたが、結果的にメイはナギサさんへ思いを打ち明け、ナギサさんが受け入れたことで2人は結婚することになりました。その後のふたりの結婚生活を描く特別編が、翌週の9月8日に2時間スペシャルで放送予定されます。

急な結婚エンドに「気持ち悪い」というブーイングも

 この結婚という結末については好評なものの、一方でTwitterの検索スペースに「ナギサさん」と入れると関連で「気持ち悪い」というワードがいっときはサジェストとして表示されるなど、受け付けられなかった視聴者が少なからずいるようです。 「50歳のナギサさんと28歳のメイの年齢差は引くし、異性として意識しない関係が良かったのにな」 「気持ち悪いの私だけなのかな?仕事として家政婦やっているのに、結局、雇い主の若い女性に恋愛感情持つおじさん…プロ失格じゃない?」  もちろんハッピーエンドとして喜んでいる視聴者も多いのですが…。  こういった賛否両論ある情況について、ドラマに詳しいライター・田幸和歌子さんに恋愛ドラマではなさそうな作品(と思われていた)『わたしの家政夫ナギサさん』(以下『わたナギ』)の今回の結末にブーイングが起きた背景について解説してもらいました。(以下、田幸さんの寄稿)

大森南朋のナギサさんは“生身のおじさん”

 役者さんたちの魅力に加え、テーマ設定もキャラクター設定もうまいと思った『わたナギ』ですが、私も「このままくっついたりしませんように!」と初回から願っていたクチです。  うっかり原作漫画を読んでしまったので、最終的な結末は知ってしまっていましたが、原作よりも恋愛濃度高めになるのは、TBS火曜ドラマだけでなく、テレビドラマではどうしても陥(おちい)りがちなパターン。  加えて、ナギサさんが記号的にデフォルメされたキャラではないこと、演じる大森南朋さんが達者であることもあいまって、温度もニオイもある生身の人間のおじさんとして存在していただけに、ラストのイチャイチャぶりに、ちょっと引いてしまったり、抵抗感を覚えたりした人も少なからずいたのでしょう。 (私自身、ちょっと見ていられなくて娘と夫に先回りして「気持ち悪いって言っちゃいけない!」と注意したくらいですから)
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「おじさんだから」「年の差があるから」ではありません
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