洗濯物を取り込むだけではシワがついてしまうと思い丁寧に畳んだアイさんは、息子と遊ぶ義母に報告したそうです。すると義母は「あ! お風呂掃除もまだだったわ」。アイさんは「やっておきますよ」とお風呂掃除も引き受けました。
「お風呂掃除のあとも皿洗いやトイレ掃除などをお願いされて、結局義実家の家事全般を片付けていました。料理の腕には自信がある義母なので、料理を任されなかったのが唯一の救いでしたが(苦笑)」
その後、気を遣いすぎてしまうアイさんは義母にお願いされる前に家事を片付けていくようになり、気づけば義実家の家事担当に。帰省翌日には、義母は料理以外の家事は放置し、アイさんがほぼすべての家事をする状態になったそうです。

座る暇もないくらいバタバタと家事をこなすアイさんを知ってか知らずか、のんびりと大得意な料理に腕をふるう義母。帰省翌日の大みそかは、義母は年越しそばやおせちなどたくさんの料理を作ったため、台所はカオス状態。
「『アイさーん、ちょっときて』と言われて台所に行くと、調理器具と生ゴミのミルフィーユでびっくりしました。『そばのお出汁、この味でいいかしら?』と味見を促されても、これから私が片付けることになるであろう台所の状態を目の当たりにして、半分意識が飛んでいましたよ」
夜も更けていき、息子が寝たあと、年越しそばに舌鼓を打つ義両親と夫。その会話を聞きながら皿洗いをするアイさん。その状態で、とうとう年越しのカウントダウンとなり除夜の鐘が響きました。
「せっかくの年末年始の休みなのに、仕事よりも気を遣うし、家事はやらされるし。除夜の鐘を聞いたとたんに、スイッチがプチッと切れて涙が出てきちゃいました。息を殺して泣いていましたよ」