Gourmet
Lifestyle

「ケーキに見えないケーキ」がスゴすぎる!作者は建築学科卒業と聞いて納得

編み目まで全て3Dプリンターで“型”を作成

――編み目の形はどのように作られているのでしょうか。 【画像をすべて見る】⇒画像をタップすると次の画像が見られます
ザブトンモンブランの型は3Dプリンターで制作

設計図面や製図作成に使用される「CAD」というソフトを使って型を制作

小住「建築物を設計するときに使うCAD(キャド)というソフトを使って型を作っています」 ――建築用のソフトでケーキを作られているんですか? 小住「はい。CADでケーキのどこに何を何g使うかまで決めて、ケーキの設計図を作ります。そして、その設計図を3Dプリンターで出力して、プラスチックの型を作るんです。そのプラスチックの型にシリコンを注入して、ケーキの型を完成させます。その型をもとにケーキを作るのですが、型があるので一度であの形のケーキが作れます」 ――一度であのモンブランが作れるんですね! 小住「一度で作れるんですが、一度で作れなさそうな複雑さと繊細さをデザインで見せるのが、腕の見せ所かなと思います」

建築学科を卒業して突如パティシエの道へ

【画像をすべて見る】⇒画像をタップすると次の画像が見られます 建築学科で学んだこともケーキ作りに活かしてる――建築用ソフトを使いこなしているのがすごいです。 小住「僕は大学の建築学科を卒業しているので、CADやフォトショップなどが使えます。パリのパティシエたちはケーキのデッサンを描いて業者に型を作ってもらうんです。見習いをしているときにその現場を見たんですが、型作りの方法を見ていたら、『これ、オレできるぞ!?』と思い、日本に帰って試しにCADで作ってみたら、できたんです」 ――建築学科卒業のパティシエは、とても珍しい気がします。 小住「建築学科を卒業してパティシエになった人は、僕以外で知らないです。大学の時は、ずっとサッカーをしていてサッカー選手になるのが夢でした。でもプロにはなれないし建築関係の企業に内定ももらったので、このまま特に目標も無く人生を歩むんだろうなと漠然と考えていたんです。その中で、友人たちがサッカーでプロになったり自分の夢を叶えていくのを見て、もやもやする気持ちが募っていました」
次のページ 
大学卒業後パリへ、人種差別も経験
1
2
3
4
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ