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松本穂香が出会った「超上質なB級映画」絶妙すぎる“エログロ”に思わず感動

 数々の映画やドラマに出演している、若手注目株の女優・松本穂香さん。大の映画好きでもあるという松本さんが80歳を迎えた名監督による話題作『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』について語ります。
銀幕ロンリーガール/松本穂香

松本穂香さん

面白くて不気味で……ありそうでなかった設定

『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』

『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』より(以下同)

 今回、わたしがご紹介させていただく作品は、デヴィッド・クローネンバーグ監督の最新作『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』です。  今回も映画の事前知識をほぼ入れずに観たのですが、それがとっても大正解! ベースの設定がとてもシンプルなんだけど、そこから広がる物語が面白くて不気味で……ありそうでなかった設定! その衝撃だけでワクワクが止まりませんでした。  なので、あえてここでもその設定には触れずに、この映画から受けた感動のみを淡々と述べさせていただききたいと思います。

意味なんてあってもなくてもいい!

『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』 この映画の魅力を一言で表すとするならば、超上質なB級映画!(いい意味です)  チープさと不気味さと安定感みたいなものが混在している面白さ。グロテスクな描写はありつつも、それが嫌な気持ち悪さではなく、むしろ美しさすら感じる。それはきっと、登場人物たちの上品さと、ひとつひとつのパフォーマンスのクオリティが上質だから!  この類の映画にありがちな「エロ! グロ!」がパンパンに詰め込まれたものではなく、(もちろんそれも好き)「いったいあの機械は……?」「結局、あれはどういう……?」みたいな、考えさせる余白を残しながら、絶妙な度合いでグロを繰り出してくれるから、最後までまったく飽きずに楽しむことができました! 「意味なんてあってもなくてもいい!」「意味がわからないからこそ、気持ち悪くてよし!」なんだと思います。
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衝撃のラストシーンは…
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