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「『電波少年』懸賞生活は一種の洗脳。自殺も考えるほど苦悩」なすび激白、イギリスで半生が映画化の今とは

渥美清に憧れ。芸人から俳優に転換したい時期にオーディションが

――現在は俳優としての活動が多いそうですね。 「主に舞台を中心とした俳優活動をしています。10月5日から舞台『フラガール’23』にも出演予定なんですよ」 ――懸賞生活の頃の肩書きはお笑い芸人でしたよね? 「実をいうと、僕はもともと俳優志望なんです。『男はつらいよ』の渥美清さんが大好きで、芸人というよりも演技で笑わせる喜劇俳優になりたかったんですよ」 ――なぜお笑い芸人の道を選んだのでしょうか。 「大学に通いながら地道に俳優活動をしていたのですが、あまりうまくはいかなかったんです。そんな時に渥美清さんがストリップ劇場の幕間で芸を磨いていたことを知っていたので、とりあえずコンビを組んでみて芸人活動を始めてみました。 コンビ自体は1年くらいで解散したんですけど、そのタイミングで懸賞生活のオーディションがあって受かってしまったわけです」 ――つまり「懸賞生活」は、芸人から俳優に転換したかったけど、できていなかった時期の出来事だったわけですね。 「はい。そのまま懸賞生活で1年3か月が過ぎて紆余曲折(うよきょくせつ)あって、自分が本当にやりたいことを見出してカタチにしようと考えるようになりました。 演劇ユニットを組んで、自分で本を書いて演出をし始めたのが2002年頃。そこから舞台活動にシフトしていって、現在は別の劇団にも所属しています」

本人が死んでから作られるものだと思うんですけどね…

――バラエティ番組で姿を見かけることがなくなったのは、そういった経緯もあったのですね。 「テレビで見なくなったことで忘れ去られた存在になってはいますが、今は舞台で自分のやりたいことができているし、ドラマにもちょこちょこ出してもらってます」 ――ドキュメンタリー映画が公開されたことで、日本での注目度が再び高まっていきそうな気配を感じます。 「でも一つ言わせてもらうと、ああいう映画って本人が死んでから作られるものだと思うんですけどね……まだ生きてるよ!(笑)」 【インタビュー後編】⇒懸賞生活を耐え抜いたなすび「『電波少年』の辛い経験があったから…」エベレストに挑み続け、4回目で登頂成功 なすび【なすび】 俳優・タレント 福島県出身 なすびTwitter(現X):@hamatsutomoaki なすびInstagram:@nasubi8848 <文・インタビュー写真/もちづき千代子>
もちづき千代子
フリーライター。日大芸術学部放送学科卒業後、映像エディター・メーカー広報・WEBサイト編集長を経て、2015年よりフリーライターとして活動を開始。インコと白子と酎ハイをこよなく愛している。Twitter:@kyan__tama
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