僕の認識でいうとラジオ『放送室』の終了は本人としても結構苦しい部分だったのではないかなと思います。

松本 人志 高須 光聖『放送室 その三』TOKYO FM出版
高須さんがどんな人かは知らないですが、松本さんと対等に話せるところがやっぱりすごくて、「いや。自分それは変やで」と対立した意見を言える関係性だからこそ、松本さんが本当に思ってること、素の部分がわかった。
それがある種のガス抜きにもなっていたと思うし、否定されるっていう体験でもあったと思うんですけど、なくなっちゃったんですよね。
これは別に松本さんを擁護していることではまったくないです。けれども、ある意味彼にとって、1人の人間としては不幸な状況っていうのは、成長できない状況、裸の王様になる状況が完全に出来上がってしまっていたことです。

『HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル シーズン1』よしもとミュージックエンタテインメント
それで、勉強をするチャンスやモチベーションがまったく作られようがない状況があり、どんどん権力化、権威化していく。
そして自分でもその権力に気づけない状況ができたというのは、非常にあり得ることなんじゃないかなと考察しております。“だからといって”という話も最後にさせてください。