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片付けられない、遅刻、忘れ物…“女性のADHD”の症状かも

一生懸命がんばってもミスしてしまう

 ADHDの主な症状は「不注意」「多動性」「衝動性」の3つです。「不注意」は集中力が持続しない、「多動性」は落ち着きがない、「衝動性」は待つことができないのが特徴です。  その結果、物事をうまく進めることができず、失敗続きになり、周囲からは「だらしない」「いいかげんだ」と非難され、自信をなくし、生きづらさを感じてしまいます。しかし、これまで本人の努力不足だと考えられてきたことが、最近では「ADHDが原因の場合もある」と認知されるようになってきました。 ミスばかり「集中しようと思っていてもミスをしてしまう。一生懸命努力していてもミスをしてしまうのです。話を聞き流していたり、道を間違えたり、課題を忘れたり、様々な場面でケアレスミスが起こるのです。  失敗すれば本人は反省して、改善しようとしますが、それでもなかなか直りません。背景にはADHDの不注意の特性があるからです」(宮尾医師)

女性のADHDは「不注意」の特性が目立つ

 女性の場合、問題となりやすいのは「不注意」の特性です。もともと「多動性」や「衝動性」は強く現れにくいため、どうしても「不注意」が特に目立ってしまうのです。 ・何度も同じミスを繰り返して、自分が嫌になっている。女性同士のグループに入った時、うっかり他の人の気に触ることを言ってしまう。時間がないのに多くの予定を立ててしまい、後から困ってしまう。  もし、上記のような生活上の支障があって悩んでいるようならば、一度、専門医に診てもらうのもいいかもしれません。 「私の場合は、もう一度絶対に働きたかったので、思い切って精神科で診察を受けたら、ADHDと診断されました。それまでは発達障害については全く知りませんでした」(Aさん)  専門医を訪ねてADHDと診断されても、支障とならない場合もあり、のびのび生活できている人もいます。ADHDの症状は、誰にでも当てはまりそうなことも多いのです。ただ、同じADHDでも「不注意」が目立つ人もいれば、「多動性」や「衝動性」が目立つ人もいます。  ADHDに対する理解を深めて、自分を責めないこと。また、もしも周囲に当てはまる人がいたら、その特性を理解して付き合うことが大事なのです。 ー知られざる「女性の発達障害」 vol.1ー <TEXT/ジャーナリスト・草薙厚子>
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