
※写真はイメージです
次の店は線路沿いの大衆居酒屋。4人席で向かい合って座り、「ギタリストって手大きいんだね」と言って手を触ったり、トイレに立つ時さりげなく肩に触れたりして、2人の反応を伺う。
「
相手がどんな年齢であっても、とりあえずボディタッチして様子を見ます。触ってるうちに、たいていムラムラしてエロい話をし出すんです。そうなったら、後は押せばやれます。逆に、触っても下ネタを言い出さない人、あるいは距離を置く人とは絶対やれないので深追いしません」
背中→二の腕→太ももに手を置いても抵抗がなければ、まず間違いないそうだ。
酔いが回ってきた2人は、「俺、最近たまってるんですよね」「俺も全然やれてない」と、いつのまにかセックスの話をするようになっていた。Rさんに発情させられていることには、微塵も気づいていない。
Rさんが
「やりたいなら、私んち行く?」と、冗談っぽく切り出すと、2人は「いやいやいや」と苦笑した。
「でも、私、エッチな話してたらムラムラしちゃった」
2人は、思わず顔を見合わせる。
目の前に座っているのは、ただの太ったおばさんではなく、肉感のあるいやらしい熟女なのだと、その時初めて気づいたようだ。
Rさんは再び飲み代を全額支払うと、2人のバンドマンを連れて阿佐ヶ谷の住宅街に消えていった。
後日、Rさんに改めて「おばさんが逆ナンする時のコツ」を聞いてみた。
「自分と同じように、
異性として見られていない・自信がない感じの地味な人を狙うといいと思います。あと、外国人はあまり年齢や体型とか気にしないので、ナンパしやすいです。それと、
バーやスナックで店員を目で追って話したそうにしてる人は、たいてい寂しがりやなので話しかけると喜ばれます」
さらに、
店員を味方につけるのも手だとか。
「こちらに節度さえあれば、店員が助け舟を出してくれることがあるので、仲良くなっておいて損はないです」
自称「太ったブスのおばさん」のRさんは、自らの逆ナン体験を振り返り、こう感想を漏らした。
「チヤホヤされない代わりに、自分主導でやりたいことができるので楽しいですよ」
年齢や外見に引け目を感じることなく、むしろ武器にするRさん。自分に自信が持てず積極的になれないという人は、彼女のテクニックを真似してみて欲しい。
<TEXT/藍川じゅん>
【藍川じゅん】フリーライター。ハンドルネームは
永田王。高収入求人サイトにてコラムを連載中。女性の性欲解消方法を日々研究している。
藍川じゅん
80年生。フリーライター。ハンドルネームは
永田王。著作に『女の性欲解消日記』(eロマンス新書)など。