秘密のポエムを教室で朗読させられた夏…SNSがない時代の赤っ恥
誰にでも一つはある、どうしても隠したい自分の黒すぎる歴史。ギリギリ昭和生まれの草間理央さん(30代)は、中学時代に友達との間でちょっとした“暗号”がブームになったそうです。
「私の小中学生時代にはパソコンはもちろん、携帯電話やPHSを持っている友達なんてほとんどいませんでした。だから連絡手段は、毎回相手の家族のだれが出るか分からない緊張状態で家の電話にかけるしかないし、長時間おしゃべりもできません」
連絡を取り合う手段が今より乏しかったあの時代。アプリの無料通話なんてもちろんありませんし、気軽にメールやSNSを送り合うこともできません。
「でも誰にも分からないように、こっそり連絡を取り合いたい!」
そこで思い立ったのが自分たちにしか分からない“暗号”だったのです。
「お互いの家にあったFAXを使ったんです。何度かメッセージを送り合っていたのですが、受信してもお互いの家族に“ナイショ話”をもろに見られてしまいます。だから、『じゃあ自分たちしか分からない暗号で送り合えば完璧じゃない!?』ということになって。
既存の暗号は難しすぎても解読する気をなくすし、かといって簡単すぎても家族に内容がバレバレ。だから私たちは“国語の教科書”を使ってオリジナルの暗号を作ることにしました」
例えば、「P95の3、P100の6、P89の3、P34の2」と書かれた文。P○○は教科書の○○ページを指し、次の数字は右から○番目の頭文字の文字を示しているのだとか。ちなみに例えばこれで、「あそぼう」と解読するそうです。正直、相当面倒くさそうですが……。
「でも、『ウチらしか分からない言語を巧みに扱って、誰も知ることのできない会話を日夜繰り広げてるぜ……☆』的な感覚がすごくグッとくるというか。もう全力で中二病が大爆発していたんだと思います」
誰かの噂話で盛り上がろうとしても、一言二言書くだけでFAX用紙にはビッシリと「P○の○」という文字が書かれます。
それでも“自分たち以外の人間は解読できない”ところに夢中になっていたそうですが、ある出来事をきっかけにその自信は一瞬で崩れ去ってしまいます。
SNSどころか携帯も持っていない頃。暗号をFAXで送りあっていた
重要アイテムは“国語の教科書”
例えば、「P95の3、P100の6、P89の3、P34の2」と書かれた文。P○○は教科書の○○ページを指し、次の数字は右から○番目の頭文字の文字を示しているのだとか。ちなみに例えばこれで、「あそぼう」と解読するそうです。正直、相当面倒くさそうですが……。
「でも、『ウチらしか分からない言語を巧みに扱って、誰も知ることのできない会話を日夜繰り広げてるぜ……☆』的な感覚がすごくグッとくるというか。もう全力で中二病が大爆発していたんだと思います」
誰かの噂話で盛り上がろうとしても、一言二言書くだけでFAX用紙にはビッシリと「P○の○」という文字が書かれます。
それでも“自分たち以外の人間は解読できない”ところに夢中になっていたそうですが、ある出来事をきっかけにその自信は一瞬で崩れ去ってしまいます。



