この夏に行われた東京オリンピック・パラリンピック(オリパラ)は無観客で収益も見込めずデメリットばかりが目につきましたが、バリアフリー化には大いに貢献したようです。

写真はイメージです。(以下同じ)
「東京オリパラは我々にとって大きな意味がありました。開催のためにバリアフリー法や整備基準の見直しがあったのです。
それまでは駅にはバリアフリールートがひとつあればよかったのですが、駅の規模によって複数整備することが求められるようになりました。
新宿駅はもともと南口にしかエレベータがついておらず、行きたい場所がどこだろうが南口を通るしかありませんでした。ですが、オリパラによって東西自由通路ができ、そこにもエレベータが設置されたので、バリアフリールートが2つになりました。エレベータも24人乗りで広く快適です。
青山一丁目駅は2ルート目を作るのに、エレベータを地上に出す場所がなかったので、ビルを一棟買って、そこにエレベータをつけたと聞いています。JR御茶ノ水駅も、お堀の上に駅があるなどの事情から場所がなく、これまでエレベータがなかったのですが、大規模な改修工事を経て生まれ変わりました。そのくらい、今は各社意識を持ってやって下さっています」