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こんなゲロゲロ映画、観たことない!「ひ。ハァハァハァ」神経を削ぎ落とされる|映画『MEN 同じ顔の男たち』

 数々の映画やドラマに出演している、若手注目株の女優・松本穂香さん。大の映画好きでもあるという松本さんが、話題作『MEN 同じ顔の男たち』について語ります。
銀幕ロンリーガール/松本穂香

松本穂香さん

こんなゲロゲロ映画、観たことない!(けなす意図はありません)

 今回、私がご紹介する作品は『MEN 同じ顔の男たち』です。あるトラウマを抱えた女性・ハーパーがこの映画の主人公。傷ついた心を癒やすため、都会を離れ田舎へとやってくる。そこで待っていたのは、緑に囲まれた豪華なカントリーハウスと、クセが強めの管理人のおじさん。そうして自由気ままで完璧な休暇が始まった……はずだった!という物語です。
銀幕ロンリーガール/松本穂香

『MEN 同じ顔の男たち』より ©2022 MEN FILM RIGHTS LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

 いや~~~、正直ナメていました。ポスターの不穏な雰囲気、そして何より製作があのA24(※『ミッドサマー』で知られる映画製作・配給会社)ということで、ある程度の覚悟はしていたのですが、食らいまくってしまいました。観ているあいだ「ひ。ハァハァハァ」と、思わず息が荒くなってしまうほど。こんなゲロゲロ映画、観たことない!(けなす意図はありません。ニュアンス!)

逃げたいぐらい神経を削ぎ落とされ……それでも観たくなる

 これまでも、「途中退席者続出!」なんて謳われる映画を何作か観ましたが「本当に?」と疑ってしまうほど平気なものばかりでした。だけど、私にとってはこの映画こそがそれだったんです。グロ描写はそこまでキツイものではなかったけれど、何度も逃げてしまいたいぐらい神経を削ぎ落とされ、ギリギリのところで観させられている感覚でした。  私がここまでやられた理由に“私が女性だから”があると思います。とにかく出てくる男性みんな気持ちが悪い。本来、人の体って神秘的で美しいものだと思うのですが、ここまでその対極を描ききっていることがすごい! 女性への冒涜、そして男性への冒涜すら感じました。
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自分をとことん痛めつけたい日に
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