松本穂香が考えるホラー映画の「王道」と「他ジャンルでは味わえない魅力」
数々の映画やドラマに出演している、若手注目株の女優・松本穂香さん。大の映画好きでもあるという松本さんが、数々の短編ホラー映画を制作してきた気鋭の監督ユニット「T3」による話題作『サウンド・オブ・サイレンス』について語ります。

今回、ご紹介させていただく映画は、『サウンド・オブ・サイレンス』というホラー映画です。
キャッチコピーは、「絶叫禁止 音が鳴ったら、現れる一」。その言葉のとおり、音を頼りに悪霊が襲ってくるホラー。わりとシンプルで難しくない内容だったので、「?(ハテナ)」も少なく楽しめる映画でした。
ヒロインとそのお父さんの好奇心が旺盛すぎるところと、おばけたちの行動力が凄すぎてもはや生命力に溢れているところが好きポイント! びっくりシーンもたくさんあるので、映画館で楽しむにはピッタリです。
今回は「王道ホラー」ということでホラーの定義など、改めて考えちゃいました。そして、その定義と真逆をいった場合はどんな映画になってしまうんだろうと……。
たとえば、部屋の薄暗さ。この作品でも、「え? 普段からそんなに暗いの……?」とすこーし思ってしまうほど、冒頭からホラーの雰囲気を漂わせていました。(一般的に海外のほうが暗いとは聞くけど、それにしても暗かった)
どのホラー映画でも闇を使って怖さを演出するのは必須のイメージですが、それを使わずにホラーを作った場合、どうなるんだろう……。
さらに、もうひとつ。これはホラーに限らず言えてしまうことかもしれませんが、どうしてホラーの主人公って、いまいち人生がうまくいっていないというか、何かを抱えがちなんでしょうか。

松本穂香さん
生命力が溢れるおばけたちの存在感
王道感のある「ホラーらしいホラー」

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