「マツコが絶賛」は嘘だらけ。怪しい美容系ネット広告の闇を高須院長に聞く
「1錠飲むだけで-10kgは確実」「マツコも絶賛の痩せるサプリ」「60秒でしわがピーン」…。
どれも、ネットニュースアプリなどでよく見るサプリやコスメの広告です。ネットに溢れるこういった広告が、いま問題になっています。
美容整形外科・高須クリニックの高須克弥院長にアドバイスをもらいました。教えて、かっちゃん!
――美容系のネット広告がひどいことになっているんです(と、上記のような例を見せる)。
高須「これ、明確な詐欺じゃん。ビフォー&アフター画像も明らかな画像処理だね。
昔、ダイエットの広告で、太ってる時と痩せてる時の写真を逆に並べて、ビフォー&アフターにするっていう手口があったけど、今はパソコンで簡単に加工できちゃうからね」
――我々のようなサイトが作る記事広告は、メーカーもちゃんとチェックするんです。根拠なく効果をうたうのは法律違反ですから。でも、ネットにあふれるインチキ広告は、勝手に作られているアフィリエイト(※)ですよね。
※アフィリエイト:「1つ売れたら〇円もらえる」といった成果報酬型広告。仲介会社に集まった案件のなかから、個人・法人が広告を作り、大半は誰も広告をチェックしない。アフィリエイト広告は、アドネットワークという仕組みを通じてニュースサイトなどで自動的に表示されることも多い。
高須「こういう広告は、まだ野放しなんだよね。やってるのは小さい会社だから、取り締まるほどの大物もいないし、ってことで。
メーカーは『私たちはこんな広告知りません、アフィリエーターが勝手に作ったんです』と言うけど、見て見ぬふりしてるわけですよね」
――消費者庁は目をつけていますが、もっと厳しく取り締まればいいのに…。
高須「でも、はっきり言って、時間の問題だと思う。いずれ取り締まられますよ。
というのは、去年6月、美容整形の広告は厚生労働省からガイドラインが出て、すごくルールが厳しくなったんですよ。クリニックはもちろん、広告代理店、広告を載せるメディア、それからアフィリエイターも監視の対象に入ってるの。
当局も、美容整形の規制が片付いたら、次はコスメやサプリの広告を規制しよう、となるはず。その時は、アフィリエイターも取り締まり対象になると思うよ」
2019年1月22日放送のNHK『クローズアップ現代+』では、うさんくさいネット広告を検証。土屋太鳳のインスタに商品画像を合成して「これで痩せた」と書いたり、マツコ・デラックスや坂上忍の番組画像と合成したり…完全な「フェイク広告」だったことを明らかにしているのです。
昨年から『マツコ会議』(日本テレビ)の公式サイトでは、番組で紹介されたとする悪質広告は「画面を無断で加工・引用したもの」と注意を促しています。
また「○キロやせる」などの表現についても、消費者庁は「根拠がない」と何社にも改善命令を出しています。なのに、いっこうに減らないインチキ広告。
これらにダマされないために、野放しになっているネットの美容系広告
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