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世界が注目する日本人の女性監督「障がい者という言葉を変えたい」

ハリウッドでは今、アジア人が熱い!

――本当に直感で進む道を選んでこられたわけですね。近年、ハリウッドでキャストの大半をアジア人やアジア系米国人が占める『クレイジー・リッチ!』が画期的なヒットを飛ばしましたが、ハリウッドにおけるアジア系映画人の立ち位置はどんな風に変わったのでしょうか?
『37セカンズ』撮影現場

『37セカンズ』撮影現場

HIKARI監督「『今、ハリウッドではアジア人が熱くなってきている』というのは、アメリカに住む白人よりもアジア人のキャラクターのほうが歴史的・文化的背景を深く掘り下げられるので、物語にも、より面白さや、厚みが出る部分もあるんじゃないでしょうかね。アジア人のフィルムメーカーも増えているし、なによりも、映画でもテレビでも女性監督がどんどん増えているんです。私の肌感覚で言うと、今や監督の10~20%が女性かなと。それでもまだまだ少ないですけどね」

「嫌いなことは、やらんでいい」

――ユニバーサル・ピクチャーズとの大型映画のプロジェクトも進んでいて、今まさに世界へ羽ばたこうとしている監督から、人生に悩んでいる女性に何かメッセージはありますか? HIKARI監督「目の前にあることだけで判断せずに、その瞬間に感じる直感を信じて好きなことだけをやってほしい。嫌なことはやらんでいい。好きなことをどんどんやって行ってたらそのなかに、また色んな道が置かれているので、そこで『うん、そっか、自分はできる』と思って前向きに好きなことだけを選んでほしい。『チャンスはピンチ、ピンチはチャンス』という言葉が私のモットーなんですが、例えば『ここはお金がないけど、どうしよう』と『無』から知恵を振り絞ったりすることで、そこから新しいことが生まれたりするから。  それに、好きなことをしていたら、自分自身ハッピーになれるし、どんなにしんどいことも頑張れる。 人に迷惑さえかけないで、感謝の気持ち(愛)を伝えれば、少しぐらいワガママになってもいい。 そしたら、周りにもそのエネルギーがどんどん伝わって、みんなが幸せになれる。そうやって一人ずつの繋がりで、本当に皆が幸せになれるんですよ。そう、無限にね!(笑)」 (C)37 Seconds filmpartners <文/此花わか> ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
此花わか
映画ジャーナリスト、セクシュアリティ・ジャーナリスト、米ACS認定セックス・エデュケーター。手がけた取材にライアン・ゴズリング、ヒュー・ジャックマン、エディ・レッドメイン、ギレルモ・デル・トロ監督、アン・リー監督など多数。セックス・ポジティブな社会を目指してニュースレター「此花わかのセックスと映画の話」を発信中。墨描きとしても活動中。twitter:@sakuya_kono
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監督・脚本:HIKARI 出演: 佳山明、神野三鈴、大東駿介、渡辺真起子、熊篠慶彦、萩原みのり、宇野祥平、芋生悠、渋川清彦、奥野瑛太、石橋静河、尾美としのり/板谷由夏 2019年/日本/115分/原題:37 Seconds/PG-12/配給:エレファントハウス、ラビットハウス/ 挿入歌:「N.E.O.」CHAI <Sony Music Entertainment (Japan) Inc.> 2020年2月7日、新宿ピカデリーほか全国順次ロードショー
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