――一体全体なぜ、このようなおもしろプランをはじめたのでしょうか。

打ち合わせ中の編集者の様子。編集者は毎回同じメンバーでなく変わります。
「文豪缶詰プランは、昨年の5月にテスト実施という形で販売をしました。文豪好きな方に利用していただくことが多かったので、文豪を感じながら鳳明館を楽しんでもらえるように、このようなプランを考えたんです。当時は、今のように種類豊富なオプションはなく、缶詰になって編集者役が作業の進捗を確認するだけのものでした」(コメントは海津智子さん、以下同)
――そこからなぜ、「愛人と本妻が鉢合わせ体験」まで…(笑)。
「鳳明館はこれまで、修学旅行やインバウンドなど、団体のお客様にご利用いただくことが多かったのですが、
コロナ禍で全ての予約がキャンセルになりました。数百人単位で一気にお客様がいなくなり、さぁどうしようかということで、テスト実施でやった文豪缶詰プランを思い出したんです。
ちょうど2月頃、遠出を伴うイメージのある『旅館』に是非来てくださいとは言いにくい中で、
お一人様や近距離の方が、これを機会に泊まってくれたらいいなと。そこで本番実施時に盛り込もうと迷っていたオプションを加えました」

――なるほど。それで本来の缶詰目的に加えて、イベント的な要素を取り入れられたんですね。
「なにか、きっかけがないと近場の旅館に泊まるハードルは高いと思い、泊まるきっかけが作れるようなプランにしました。お一人様参加がベースとなっていますので感染防止の観点からも実用的で楽しめる内容になっています。鳳明館は都内にいながらも、情緒ある趣が楽しめる旅館ですので、これを機に鳳明館を知っていただき、リピーター様が増えればと考えています」