帰省のたびに嫁イビリが激化…姑にブチ切れたのは夫じゃなかった
嫁イビリにブチ切れたのは夫じゃなかった
すると、義母は謝りもせず、「1つ足りなかったみたいね。じゃあ、どうせ食べないんだし、みなさんにお酌をしてあげなさい」と一言。さすがの知美さんもこれには耳を疑ったそうです。
「その日、前日の雪かきが響いたのか熱っぽくて体調は最悪でした。あまりに辛くて少し休ませほしいとお願いしたのですが、『仮病のくせに。嫌味ったらしい!』と逆に叱られました。それで思わず泣いてしまって……」
その次の瞬間、テーブルを激しく叩き、「さっきから何イビってんだ。いい加減にしろ!」との怒鳴り声。それは元日の朝に帰省した義弟でした。
彼は「母親が嫁イビリのクズだと思わなかったわ」と吐き捨てたかと思うと、父親(舅)にも「親父もクソだな。義姉さんがあんな目に遭ってるのに知らんぷりか。普段エラそうにしているなら、それなりのことしろよ!」と一喝。
そして、兄である前浜さんの夫には、「テメェが一番フォローしろよ。自分のカミさんを守れないのは最低のクズヤローだ!」とますますヒートアップ。なんて素晴らしい義弟なんでしょうか…!
義両親、兄、親族男性をビンタ!
「当然、宴会はお開きになり、私は義弟さんに駅まで送ってもらい、一足早く東京の家に戻りました。彼は商社マンのエリートで、幼いころからお義母さんに溺愛されていたんです。そんな最愛の息子にクズ呼ばわりされたのがショックだったみたいですが、いい気味ですよ。おかげでこれまでのウップンが一気に晴れました」
知美さんは離婚も考えたそうですが、数時間後に帰宅した夫は終始謝りつづけ、「もう母親とは会わなくていい」と言ったので離婚は思いとどまったといいます。
「あれ以来、義実家とは疎遠ですが今妊娠中なので子供が生まれたら義母がこっちに来そうで不安です。そもそも嫁イビリに気づかなかった夫だから『そろそろ許してあげれば』とか言われそうで。まあ、そんなセリフが飛び出したら今度は別れますけどね」
これから結婚する人や新婚さんは、義実家に帰省したときに、彼・夫の態度をよく見ておいたほうがよさそうです。
―クリスマス・年末年始の忘れたい記憶 vol.9―
<TEXT/トシタカマサ イラスト/ただりえこ> 1
2


